2023.04.08
3歳は「忍者ごっこ」「お姫様ごっこ」「おままごと」など、『その役になりきって遊ぶ事』が上手な時期です。この時期にお子様の想像力は大きくふくらみ、大人と同じような感情が芽生え、大人への「精神的なあこがれ」を持つようになります。たとえば、「大人になったらお母さんみたいになりたい!」というのがこれにあたります。言い換えれば、保護者様の価値観がそのままお子様の価値観になるということです。保護者様が「心から楽しい」と思えることを、お子様も「楽しい」と思える時期なのです。
また、うれしい、悲しい、人にやさしくしたい、といった様々な感情があらわれ、内面が形成される時期でもあります。
そんな3歳児の特性を生かし、ヤマハではより感性を豊かにするレッスン内容でレッスンを展開しています。
イメージをふくらませながら歌ったり、全身で音楽を感じながらリズムをとったり、鍵盤演奏で自分を表現したり・・・音楽を楽しむためのたくさんの要素がレッスンの中にあります。そうした体験の中で、お子様が「音楽で自己表現できる」ようになり、なんらかの方法で「自分をきちんと表現できる」ようになることを目指しています。
3歳の「おんがくなかよしコース」のレッスンの中で、講師が「あ、お空に蝶々がとんでいるよ」と空中を指さしながら言います。大人はつい「ふーん、蝶々ね」と冷めた反応をしがちですが、お子様は決してそんな反応ではありません。想像力豊かな子は「わぁ、かわいい」「今、あっちにいったよ!」等それぞれ自分の想像した蝶々を空中を指さして教えてくれます。このように、とても豊かな想像力を持っているのが3歳児。また、その想像の世界にトリップできる特技も持っています。
ヤマハでは「いましか持てない3歳児の想像の世界」を大切にするレッスンを展開しています。この時期に音楽を聴く、楽器を演奏するなどレッスン中のすべてがお子様のイマジネーションの出発点となります。
最初に述べましたが、保護者様の価値観がそのままお子様の価値観になります。レッスンでは「お子様はもちろんですが、保護者様も音楽を楽しんでくださいね」とお願いするのはこのことが背景にあるからです。一緒にレッスンを受けるお父さん、お母さんが楽しそうであれば、お子様も笑顔になります。お父さんお母さんが大好きなこの時期、親子のスキンシップを大切にしながらレッスンを親子一緒に受講することで、かけがえのない親子の絆が生まれ、お子様の成長にも大きく影響すると考えられます。
楽器の演奏、と考えると私たち大人は「指が速く動くか」「楽譜がちゃんと読めるか」を考えてしまいます。
ですがヤマハでは「弾く」ことに関してそれらの能力に限定していません。むしろ「今弾いた音は、自分がイメージしている通りの音か」を耳でよく聴きながら弾ける能力を育てていきたいと考えています。
3歳の「おんがくなかよしコース」でのレッスンも同じ精神で展開しています。イメージすることが得意な3歳だからこそ、最初に様々な音楽を聴き、音楽から受けたイメージを持ちながらエレクトーンの音を鳴らします。
音を鳴らすという行為は、ただ鍵盤を押せばいいだけではありません。今、どんな音だったのか?大きいのか?小さいのか?楽しそうな音なのか、悲しそうな音なのか?それとも怒った音なのか?どうやったらそんな音がだせるのか常に考えながら鍵盤と向き合わなくてはいけません。
こうした体験で、音楽表現にもっとも大切な「気持ちを込めた演奏ができる」能力が育ちます。この能力は、4歳以降の鍵盤演奏が本格的になった年齢でこそ結果があらわれます。 その子ならではの個性あふれる演奏となって保護者様を楽しませ、習い続けた成果を感じられることと思います。