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【音楽】リトミックとは? リトミックの効果とそのメリットについて解説!


2023.11.02

この記事では、幼児教育の一種であるリトミックに期待できる効果や主なメリットについて解説していきます。
「リトミックと音楽が関係していることは知っているけれど詳しいことは把握していない」「子どもにリトミックをさせたいから詳細を知っておきたい」という方は多いと思います。
そこでここではリトミックの基本情報、望める効果やメリット、年齢別のリトミックのプログラムの傾向などに関してお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。

リトミックとは?

リトミックとは?

まずは幼児教育の一つとして知られるリトミックの概要を紹介します。どのようにして現在の形のリトミックが登場したのでしょうか。

リトミックとは?

リトミックは音楽教育の一種であり、音楽と触れ合って音楽能力を高めるだけでなく、身体的・感覚的・知的な部分も発達させていくことができます。

リトミックと比較されやすいのはダンスですが、ダンスでは基本的に「決まった動作」をします。一方、リトミックでは原則として「自分で決めて動く」ということをします。

ただしリトミックという言葉に明確な定義はなく、教室によって自由度はかなり高いです。例えば教室によっては地域の取り組みと組み合わせるなど、とても柔軟に活動しています。
また、教室で行うものだけでなく「自宅でお子さんと音楽で楽しむこと」も広い意味ではリトミックです。教室に通いつつお家でも音楽に親しんだり、お子さんと一緒に音楽を使ったオリジナルの遊びを考えたりするのも面白いです。

リトミックとは?

リトミックの歴史

リトミックは19世紀後半~20世紀最初ごろにスイスの作曲家・音楽家のエミール・ジャック=ダルクローズなどが開発した音楽教育の一つです。最初は「音楽について思考する能力」や「音楽を感じ取る能力」を高めるために開発されたと言われています。

ただ、エミールは、リトミックには音楽に直接的に関係する能力だけでなく、思考力、注意力、社会性などを鍛える効果も期待できると気付きました。さらに大人と比較すると子どもの方が効果は出やすく、幼児教育の一種としても有効であるとエミールは考えました。

そして実際に幼児教育の一環として活用されるようになり、日本にも普及しています。ちなみに日本人で初めてリトミックを学んだのは、市川左団次などの歌舞伎、演劇、ダンス業界の人だったと言われています。

リトミックの3要素とは?

一般的にリトミックの3要素は「動き」「ソルフェージュ」「即興」です。

動き:音楽を聴いて感じ取ったことを自分の動きで表現する
ソルフェージュ:身体を動かしながら歌う
即興:自分で考えて、その場で自由に表現する

また、これらによって人格形成の3要素である心、力、個性を育てることも期待できます。

心:音楽や他人に触れ合うことで感受性を、誰かと共に活動することで向上心や競争心などが鍛えられます
力:表現力や集中力、さらに言葉や数を混ぜ合わせることで判断力や知力を鍛えることができます
個性:自分で思考して自由に表現するため、個性や積極性が鍛えられます。
これらのことから、幼児教育としてうってつけと言えます。

リトミックの3要素とは?
リトミックの効果とそのメリット

リトミックの効果とそのメリット

続いてリトミックに期待できる効果やメリットを紹介していきます。もちろんここで挙げていくもの以外にも効果やメリットはあるのですが、特にわかりやすいものについてお伝えします。

リトミックの効果は3つある

主に3つの効果があります。それは「コミュニケーション能力のアップ」「基礎体力のアップ」「集中力のアップ」です。

コミュニケーション能力が向上する

効果1 コミュニケーション能力が向上する

リトミックでは先生やお友達と一緒に音楽を聴いたり表現したりします。つまり集団行動の中で協調性やコミュニケーション能力を高めることができるのです。
音楽の力を使ってより良く・より楽しく、協調性やコミュニケーション能力をアップさせることが期待できます。

基礎体力が向上する

効果2 基礎体力が向上する

リトミックでは全身を動かしますから、お子さんの基礎体力を高めることができます。単に身体を鍛えるだけではモチベーションが上がらないかもしれませんが、音楽によって楽しみながらトレーニングできるためやる気が続きやすいです。

集中力が向上する

効果3 集中力が向上する

音楽をしっかり聴いたり、頑張って考えて自己表現をしたりするため、集中力を鍛えることができます。一口に「子どもの集中力を上げる」といっても難しいものがありますが、リトミックであれば楽しみながら能力を伸ばすことが可能です。

リトミックの主なプログラムについて

リトミックの主なプログラムについて

リトミックでは具体的にどのようなことをするのでしょうか。主なプログラムを紹介していきます。もちろん教室によってレッスンの内容は違いますが、おおまかな傾向をお伝えしましょう。

リトミックは年齢別でプログラムが違う

年齢によってリトミックのプログラムが異なります。つまり、「年齢によって適切な音楽幼児教育を受けやすい」「保護者サイドにそこまで知識がなくても問題がない」というメリットがあるということです。

0~1歳児の主なプログラム

音楽をしっかり聴いたり、頑張って考えて自己表現をしたりするため、集中力を鍛えることができます。一口に「子どもの集中力を上げる」といっても難しいものがありますが、リトミックであれば楽しみながら能力を伸ばすことが可能です。

2~3歳児の主なプログラム

2~3歳くらいから言葉を覚えるので、「近くにあるものを見せて、その名前を言う」という遊びなどをスタートします。次に音楽のリズムに合わせつつ、ものの名前を言って楽しみます。一例として、「積み木」と言ってから手をパンパンと叩くなどです。
このようなリトミックで、「ものの名前をきちんと覚える」「ものの名前をすぐ言えるようになる」「リズムを取れるようなる」などのことができます。

3~4歳児の主なプログラム

これくらい成長してくると、自分で思考して表現することも存分にできるようになっていきます。そのため音楽を聴くだけでなく、自分で楽器を演奏したり、リズムを取ったりする教室も多いです。

また、3歳くらいまでは「音楽に合わせて何かを楽しむ・学ぶこと」がメインですが、4歳くらいからは「音楽的な要素そのもの(音程、リズムなど)」を取り入れることも増えます。

さらにそれまでは「とにかく自由に身体を動かし、感情なども表現する」という方針だったリトミックに、「感情を抑える」「音量を下げる」などの「コントロール」の要素も入ってくるケースが多いです。
ちなみにやはり3歳くらいからが「本番」と言えますので、特に音楽に本格的に取り組ませたいという方は3歳以降からも続けさせることをおすすめします。

リトミックで学べること

すでに少し触れていますが、リトミックで学べる・伸ばせる能力は主に以下の通りです(他にも挙げていけばきりがありません)。

  • 身体能力、知性、感性、創造力、注意力、集中力
  • 即時反応力(複数の音楽を聴き分ける能力)
  • 音楽的能力(リズム感、音感など)
  • 感じ取り→思考して→行動に反映させる能力

特に4つ目については人間が生きていく上で欠かせないものです。

そしてリトミックは、子どもの潜在的な能力を引き出して高めることにウエイトを置いているため、「予想もしていない部分の能力が向上する」ということもあり得ます。

また、リトミック教室によって特に大事にしている部分は異なりますから、いくつかの教室を比較検討するのもおすすめです。

まとめ

幼児教育の一種であるリトミックによって、音楽的な能力だけでなく、人が生きていく上で必要な様々な能力を楽しみながら身に付けていくことができます。

小さなお子さんに対して、例えば「集中力を付けるトレーニングをしよう」と呼びかけてもやる気は出ない可能性が高いですが、リトミックであれば無理なくそのトレーニングができます。
「本人がトレーニングと自覚せずに鍛えられること」こそがトレーニングの理想形とも言われています。リトミックはそれを満たしやすいですから、興味がある方は検討してみてはいかがでしょうか。